インターネットが普及してからは、誰でも簡単に株式投資ができるようになりました。このサイトを見ているあなたもきっと株取引に興味があるはずです。

ただ、中には「株なんてギャンブルと同じで儲からない」と思っている人もいます。
 
しかし、株式投資とギャンブルはその仕組みがまったく違います。取り扱っている業者や制度、ルールは当然異なります。また、自分の資金を投じるときの考え方も違います。そして一番大きな違いは「世の中に新しい価値が生まれるているか」という点です。

そこで今回は、株式投資とギャンブルの違いについて解説していきます。この違いを理解して、あなたもぜひ株式投資を始めてみてください。

ギャンブルの仕組みを理解する

まずはギャンブルの仕組みを考えてみましょう。

ギャンブルでは、まず参加者全体からお金を集めます。そこから主催者である胴元が自分の取り分を差し引きます。そして、残ったお金を賭け事に勝った人に分配するのです。

例えば、競馬で100人が1万円ずつレースに賭けたとします。徴収される金額は総額100万円ですね。そこから胴元が25万円を差し引きます。競馬のレースを見事的中させた人が100人中3人だったとすると、その3人が残りの75万円を山分けすることになるのです。

勝者3人に分配される75万円はレースに賭けた人から集めた総額100万円の75%です。このとき「還元率は75%である」といいます。集まった金額のうち、勝者の賞金として分配される割合を「還元率」というのです。

還元率が高ければ胴元の取り分は少なくなります。逆に、還元率が低ければ胴元がかなりの割合を徴収金額の中からもらっていることになります。

競馬や競輪の還元率は75%、パチンコの還元率は85%です。そして宝くじの還元率は45%です。宝くじでは胴元である地方自治体が、公共事業などに充てる費用も含めて徴収するため、このような低い還元率になっています。宝くじをギャンブルと考えるならば、最も還元率の低い最悪のギャンブルといえます。

このように、ギャンブルは「負けた人から勝った人にお金を流す」という仕組みで成り立っています。そのため全員が勝つということはあり得ません。

株式投資の仕組みはギャンブルとはまったく異なる

それでは、株式投資の仕組みはどうなっているのでしょうか。株式投資の基本を把握し、ギャンブルとの違いを理解していきましょう。

株式投資の基本は「企業への出資」である

企業は事業を行うためにさまざまな手段で資金を集めます。銀行からお金を借りる場合もあれば、社債を発行する場合もあります。そして、株式の発行も資金調達の一つの手段です。

企業は競合他社よりも良いサービスや商品を顧客に提供しなければ成功できません。集めた資金を元手にそのようなサービスや商品を作り上げ、企業は成長していくのです。

株式投資とはこういった企業の成長を見込んで出資することです。いわば、企業が「新しい価値を生む」ことを期待して手助けすることなのです。

もちろん超短期的な株価の値上がり益を見込んで株式投資をする人もいます。ただ、株式投資の基本は「企業への出資」であることを理解しておきましょう

そして、企業を支援した株主には配当金などの報酬が分配されます。さらに、企業が成長すると株価が上がっていきます。そのときに株式を売却すれば売却益が得られます。

このように、株式投資で儲けた投資家は企業が生んだ新しい価値の一部をもらっているのです。決して株で損をした人が支払ったお金を受け取っているわけではありません。

極端なことをいうと業績が伸び続ける会社に投資すれば、投資した人全員が儲かります。逆に、業績が下がり続ける会社に投資をすると、投資した皆が損をすることになります。

このように、ギャンブルと株式投資では仕組みがまったく異なるのです。

株式投資にも胴元のような機関は存在する

株式投資とギャンブルの仕組みがまったく異なることはわかったと思います。

ただ、株式投資にもギャンブルでいう「胴元」のような機関があります。それは「証券会社」です。上場している株式に個人が投資をするときは証券会社に手数料を支払う必要があるからです。

しかし、インターネット上の証券会社を利用することで、その手数料は極めて少額になります。インターネット証券は実店舗を持たず、人件費や維持費などの固定費がかからないため、手数料を安くできるのです。

例えば、私が利用しているGMOクリック証券やSBI証券では、手数料は投資金額の0.1%以下です。ギャンブルの胴元と比べるとかなり安いことがわかるはずです。

初心者のうちはギャンブル性のある銘柄に手を出さない

株式投資を始めるときは、投資投機の違いをしっかりと理解しておいてください。

「投資」は出資先の企業の成長を期待し、応援する意味があります。一方、「投機」は企業の事業や成長には意識を向けず、株価の乱高下を利用して利ザヤを稼ぐことです。値動きの激しい株式にお金を投じ、短期的に利益を得ようとするマネーゲームのような考え方は「投機」に該当します。

株式投資は「投資」であって「投機」ではありません。私自身も投機的な考え方はまったく推奨していません。しかし、世の中にはマネーゲームの様相を呈する相場があるのも事実です。

超ネガティブな情報が公開された会社やスマホゲーム・バイオ関連の会社はこのようなマネーゲームの対象になることがあります。

超ネガティブな情報が公開された会社

粉飾決算をした会社や上場廃止が決まった会社の場合、株価は急降下したあと乱高下を繰り返します。投資家のマネーゲームの対象になっているのです。

例えば、2015年3月1日に上場廃止となったスカイマーク(銘柄コード:9204)は、上場廃止直前に株価が激しく変動しています。上場廃止1ヶ月前の2月2日は株価が32円から19円まで値下がりしました。そして、翌2月3日には再び30円まで戻りました。一日で株価が50%も下落し、その翌日は逆に50%も上昇したのです。このような激しい値動きは普通の株式投資ではまず起こり得ません。

スマホゲームやバイオ関連の銘柄

スマホゲームやバイオ関連など、1つのヒット商品が業績に大きく影響するような業種の会社も同じような動きを見せることがあります。

例えば、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード:3765)やそーせいグループ(銘柄コード:4565)が有名です。

ガンホー・オンライン・エンターテイメントはスマホゲームである「パズル&ドラゴンズ」のヒットにより、株価が約100倍になりました。ところが、投資家の熱気が去り株価は大きく下がりました。会社の業績以上に株価が上がりすぎていたのです。

また、医薬品ベンチャーであるそーせいグループは2015年から2016年にかけて株価が約10倍上昇しました。医薬品の研究開発が順調であると発表されたことがきっかけでした。そーせいグループは当時「バイオ祭り」とまでいわれた相場を牽引していたのです。しかし、その後はやはり大きく株価を下げました。

このように、1つのヒット商品が業績に大きく影響するような業界では、投資家の注目が過度に集まってしまい、異常に株価が上がってしまうことがあります。

株式投資を始めたばかりの人は、ここで紹介したような短期間で急騰急落する銘柄は避けるようにしましょう。私は株式投資の経験が10年以上ありますが、今でもそのような銘柄に投資をすることはありません。これは「投資」ではなく「投機」だからです。

まとめ

  • ギャンブルは敗者のお金を勝者に流す仕組みである。
  • 株式投資は企業に期待して出資することである。また、事業が生む「新しい価値」の一部をもらうことで利益が得られる。
  • 初心者は「投資」と「投機」の違いを理解し、株価が乱高下している銘柄を避ける。

たしかに株式投資には、ギャンブルと同じような要素が含まれています。儲かるときもありますし、損失を出すときもあるでしょう。しかし、株式投資はただの賭け事ではありません。株とギャンブルの違いを正しく理解して、株式投資を始めてみましょう。