株主優待制度を実施している企業の中には、株主優待として「お米券」を贈呈しているところがあります。例えば、安田倉庫(銘柄コード:9324)は100株以上の株を保有している株主に「お米券 2kg分」を贈呈しています。

ただ、中には「お米券 2kg分って何円くらいの価値があるの?」と思う人もいると思います。また、このお米券が、米以外の買い物に使えることを知らない人もたくさんいます。

そこで今回は、株主優待でもらえる「お米券」について解説していきます。株主優待でお米券がほしい人は今回の記事を参考にしてみてください。

お米券とおこめギフト券の違い

お米券には、全国米穀販売事業共済協同組合(全米販)が発行する「全国共通お米券」と全国農業協同組合連合会(JA全農)が発行する「全国共通おこめギフト券」の2種類があります。下記のとおり、見た目も少し異なります。

お米券とおこめギフト券

このように、発行機関や見た目に違いはありますが、これら2種類の券の価値や使い道はほとんど同じです。以下、詳しく解説していきます。

お米券とおこめギフト券の価値

証券会社のHPを見れば、各企業がどのような株主優待を配布しているかすぐにわかります。そして、クオカードや商品券であれば、「〇〇円分のクオカード(商品券)」というふうに記載されているので、その価値はすぐにわかります。

一方、お米券(おこめギフト券)の場合は「お米券 〇kg分」のように書かれているので、金銭的な価値がわかりにくいです。

ただ、お米券(おこめギフト券)の価値は決まっています。結論をいうと、その価値は1kg=440円です。つまり、冒頭に述べた安田倉庫の場合は「2kg分のお米券=880円の価値」ということになるのです。

お米券(おこめギフト券)の使い方

お米の値段は商品によって異なります。1kgで1,000円以上のお米もあれば500円以下のものもあります。そのため、「お米券1枚(1kg分)でどんな米とも交換できるの?」と疑問に思う人もいます。

しかし、前述のとおり、お米券(おこめギフト券)の価値は1枚(1kg分)=440円です。そのため、高いお米の場合は1枚で1kgと交換できるわけではありません。

仮に、10kgで5,000円のお米があったとします。このとき、お米券を10枚(10kg分)持っていても、このお米と交換できるわけではありません。お米券10枚は4,400円の価値なので、差額の600円を支払う必要があるのです。

このように、お米券の実態は1枚(1kg分)=440円の商品券です。上の写真のように「1kg」としか記載されていないのでわかりにくいですが、「1枚=440円」と覚えておけば理解しやすいでしょう。

同じように、株式投資において優待利回り(株価に対する株主優待の価値)を計算するときも、「1kg=440円」として計算するようにしてください。

お米券(おこめギフト券)が使えるお店

お米券(おこめギフト券)は、イオンやイトーヨーカドーなどのスーパー、ドン・キホーテなどの量販店、デパート、ドラッグストアなどさまざまなお店で使用できます。一方、コンビニでは使えないお店が多いです。

また、お米券(おこめギフト券)は1枚(1kg分)=440円の商品券なので、お米以外の商品も買うことができます。ただ、なかには「お米だけにしか使えない」というお店もあります。お店によって使い道が異なるので、利用前に確認するとよいでしょう。

お米券(おこめギフト券)の有効期限

お米券(おこめギフト券)に有効期限はありません。数年前にもらった券でも安心して使ってください。

お米券(おこめギフト券)を使ったときのおつり

お米券(おこべギフト券)を使ったときの「おつり」に関しては、完全にお店の判断に委ねられます。そのため、利用する店舗で確認してから使うようにしましょう。

ちなみに、「ドン・キホーテ」の場合は、下記のようにおつりが出ることを公表しています。自宅の近くにドン・キホーテがある人はお米券を利用してみてもよいでしょう。

(前略)ビール券、お米券がご利用いただけます。~(中略)~ビール券、お米券以外の金券はおつりが出ません。

まとめ

  • お米券(おこめギフト券)の価値は「1枚(1kg分)=440円」である。
  • お米券(おこめギフト券)は、1枚=440円の商品券として、さまざまなお店で使うことができる。ただ、おつりが出るかどうかは、そのお店の判断による。

今回は、株主優待でもらうことのあるお米券(おこめギフト券)について解説してきました。お米券は、クオカードなどと違って金銭的な価値がわかりにくいです。ただ、「1枚(1kg分)=440円」と覚えておけば、株主優待の利回りを計算する際にも役立つはずです。